【完】I LOVE YOUが言えるまで

美緒はキッチンに行き、コーヒーを入れる。


『永嶋さん、今コーヒー入れるね』


「悪いな、こんなに早くに。
まさか、美緒がこんな時間に起きてるとは思ってなかったんだけどな」


美緒はコーヒーを永嶋の前に置いた。


『はい、コーヒーどうぞ。
今日はね、部屋の掃除をするために早起きしたの。夜、真理子と涼子と三人で花火大会に行ったあと、うちで呑むことになってるから、掃除しとかないとって思ってね』


「そうか…、相変わらず三人は仲がいいんだな。友達は大事にしないとな」


永嶋の様子が何だかおかしい…。


『永嶋さん、仕事で何かあったの』


美緒は永嶋に聞いたが、永嶋は”何もない”としか言わなかった。


『何だか疲れてるみたい、眠れてないんじゃない』


永嶋は薄らと笑みを浮かべた。


< 335 / 487 >

この作品をシェア

pagetop