【完】I LOVE YOUが言えるまで
美緒は少しドキッとした。
自分の心の中を、高倉に覗かれた様で…。
「いつもの美緒さんじゃないです」
『そんなことないって言ってんでしょ。
あぁー、キャンプの話、ありがとね。
私がやりたいって言ってたの、覚えてくれてたんだね。
涼子も真理子も喜んでたし、きっと楽しくなるね。人数は集まりそうなの?』
いきなりキャンプの話が出ましたが、以前美緒がやりたいと言っていたので、
高倉がセッティングをしてくれ、真理子と涼子に話をしたのです。
「俺の友達が二人、参加してくれます。
男と女三人ずつでちょうどいいかなって。
俺…、美緒さんのためだったら何でもします。美緒さんの笑顔のためなら」
高倉は真剣な顔で美緒を見つめ、美緒は金縛りに合った様に動けずにいた。