【完】I LOVE YOUが言えるまで
「先輩達とよく呑みに行ってるんですよね。
今度僕も仲間に入れて下さい」
女たちの視線が痛い…。
「美緒、あとで話聞かせてもらうからね」
涼子の顔が怒りに満ちていた…。
”やっぱ来なきゃ良かった…”
「僕も一緒に呑みたいな」
「僕も」
話が美緒だけに向いてしまっている。
”参ったな…、さてどうする…”
『あの…、とにかく合コン始めよう。
話はあとでゆっくり聞いてあげるから』
また視線が痛い…。
”まずった…、ゆっくりとかまずいだろ…”
「遅れてすみませーん」
と若干一名遅れて到着、その男は…。
『あっ!あんたあの時の!』
「あぁー、あのタクシーの」
この男との出逢いが、美緒を悩ませることとなるとは…。