【完】I LOVE YOUが言えるまで

美緒のこの男まさりの言葉を聞いたメンバーは、みな口を開いたまま固まっていた。


「タクシーごときで、そんなに怒らなくてもいいでしょう。
あんまり怒るとしわ増えますよ」


美緒は完全にキレてしまった。


『こらっ、このクソガキがっ!
私にケンカ売ってんのかよ。
ごときでってなんだよ、余計ないい訳しねーですいませんって謝ればいんだよ。男のくせに、潔さがねーんだよ。
人のしわの心配するより、テメーの心配しろよ、ボケッ!』


「こっちがおとなしく言ってりゃいい気になりやがって」


このヤバイ雰囲気に、メンバーはさすがに止めに入った。


「瑠希夜止めろ、落ち着けよ。
こんなとこでキレてんじゃねー」


< 58 / 487 >

この作品をシェア

pagetop