泣き虫総長と5ヶ月恋愛
ダウンジャケットとマフラー、

そしてなぜか新しいカイロを手に持ち家を飛び出し公園へ急いだ。

そこは、遊具がある広場とベンチがある広場が2つある。

遊具がある方は家の前だけど、ベンチがある方は少し遠い。

息が苦しくなってきた頃広場へ着いた。

「居た…はぁはぁ」

私の目の前には、疲れきったように俯く男の人が居た。

土を踏みしめ男の人の前へ行く。

男の人は、顔を上げた。今にも泣き出しそうな目をしていた。

「ねぇ。泣きたければ泣いていいんだよ」

男の人の手にカイロを押し付け、隣に座り背中を撫でる。

すると、男の人は眉を下げ肩を揺らし始めた。

「俺、情けねぇんだ。戦わねぇといけねぇのに、
人を殴んのが辛れぇ。もうすぐてっぺんなのによ」

しばらくの沈黙のあと、バイクのエンジン音が聞こえてきた。

「ツキト。落ち着いたか?」

「あぁ」

ツキト。そう呼ばれた人は立ち上がった。

その瞬間月明かりが強くなった気がした。

私はツキトから目が離せなかった。
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