オオカミ少年。

中田の笑顔って不思議。

何でも、中田の思い通りになるような気がするんだもん。


中田があたしの隣だとうるさいから席替えをしようって話になったのに、また隣になったら意味ないよね。


「何番!?平山何番!?」


隣で騒ぐ中田と、何だかんだで気になってるクラスメートがあたしの引いたクジを覗き込む。

…あたしも少しは祈ったよ?

やっぱり中田の隣が一番楽しいし。


「んーとね……あ。」

正方形の紙に、担任の汚い字で書かれた数字が目に入る。


…やっぱりね。

こうなると思ってたんだよ。


「平山何番!?」

気になってしょうがない中田は、早く言えとあたしを急かす。

……二人で祈った効果?

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