社長と極上の生活



けれど、杏花は俺を


今後も『男』として見てくれるだろうか?


パパである以前に、1人の男として。


いつまでも彼女にとって


唯一の『男』であり続けたい。


俺の焦がれる想いは正直に


彼女の寝顔に癒されながら


そっと、優しく彼女の肌に触れて。


「杏花、愛してるよ」


額に掛かる前髪をそっと横に流し、


その指先は頬をつたって


彼女の唇へと。


ぷっくりとした小さな唇に


吸い込まれるように


指先を這わせて。


すると、


「んッ……かっ……なめ…」


寝言で俺の名を呟いて、


シーツの上を手探りで俺を求めている。


ッ!!


寝てても俺を誘惑するとは。


どこまで俺を虜にしたら気が済むのやら。


フッ、望むところだ。


理性に限界の限界があるのなら、


俺は今夜、それに挑む事にしよう。


全ては


愛妻・杏花のために……。


< 42 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop