赤い月 終

で す が。

いざ泣かれちゃうと、どーすりゃイイのかわかんねェェェ!

どーしよ?
どーしよ?

コレ、俺のせいだよな?
間違いなく。


「うさちゃ…
大丈夫、大丈夫。
大丈夫だから。」


景時が、滑らかな銀の髪をぎこちなく撫でる。


「っ大丈夫ではないわっ
ぅっ」


デスヨネー?

言ってる自分も、ナニが大丈夫なのかわかんねぇよ。


「じゃあ…
なんか大丈夫になるまで、ずっとこうしてるから。」


「…
大丈夫になるまで?」


うさぎが涙に濡れた顔を上げ、不安そうに景時を見上げる。

あぁ、可愛い。

そして、こんなにも愛しい。

景時はうさぎの頬に唇を寄せ、真珠を一粒舐め取った。


「ううん。
大丈夫になっても、ずっと。
いつだって、俺はうさぎの傍にいるよ。
約束だ。」


「…
破れば針千本飲ませて腹を裂き、一本ずつ数えながら取り出してくれるわ。」


…言ってるコトはコワすぎる。

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