私と5人の王子様。



紗月と別れて

自分の家へと足を進める



何週間か前まで
普通に自分で持っていたカバンが
急に重たく感じる


優しく握り締められていない左手が
やけに無防備な気がする



きっと

何か理由があるんだ


って


そう心の中で繰り返しながら
歩を進める


明日、
話してくれる



もしかしたら
夜、家に来るかもしれない



夜、
あたしの家に集まっての勉強会は
週2回くらいの恒例行事だし




もし、
今日話してくれなかったとしても





明日の朝、
玄関を開けたら
いつも通り双子がいるはず



そこから、
遥翔、龍矢、千隼の順に加わって・・・




そこまで考えたところで、
曲がり角にさしかかって目を上げた



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