“またね。”

穏やかな恋

6月中旬にもなると、もう長袖では暑いくらいだ。

けれど涼しくて過ごしやすい気温。

それに平行するように、平和で穏やかな日々が続いていた。



そしてもうすぐ菜摘の誕生日がある。

ちょうど日曜日なせいか、すでに予定がぎっしりと詰まっていた。



亮介に誘われたけど

誕生日に彼氏でもない人と過ごすのもどうかと思ったし、これ以上予定を入れる余裕がないから、丁重にお断りした。



当日は朝から伊織の家へ向かい、約3ヶ月ぶりに友達みんなで遊んだ。

高校に入ってからのことを話しながら盛り上がる。

伊織にだけこっそり亮介と出会ったことを話すと、すごく喜んでくれた。

─大ちゃんのことは

言えなかったけれど。



夜は理緒たちとカラオケへ行き、もう誰が主役かわからないほど大騒ぎ。

明日は学校だから、あまり遅くならないうちに解散した。


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