10年後も…〜song for you〜
「元々、安いギターだったから、そんなに足しにもなんなかったけどな」
黙って聞いていた真琴が、フッと笑った。
「売れてなくて良かったね。あんたの相棒でしょ?」
真琴が近づき、ギターを見つめてボディの部分を撫でながら呟いた。
「駅の近くで、健らしき姿見かけたの。やっぱあんただったんだね」
駅に居たのか…
はるとって奴と…。
はるとって奴がどんなやつか顔拝みたかったな…。
あ!つーか、こいつ…
「お前さ、なんでこんな時間にここに居んだよ?」
「え?」