10年後も…〜song for you〜
「えー!?健と絵里さんも誘ったの?!」
私は、夏美からの電話に自分の部屋のベッドから飛び起きた。
『うん。2日前にうちの店に2人で来たから誘っちゃった』
夏美は、明日の花見のバーベキューにどうやら、健と絵里さんを誘ったらしい…。
私は、晴人くんが言ってた通り、夏美を誘ったが…。
「嘘でしょ?なんでよ」
『やっぱまずかった?でも、ほら真琴の就職祝いも兼ねてるし、健くんの歓迎会でもあるから、みんなでワイワイした方が楽しいでしょ?』
「なによそれ…。てか歓迎会って、なんかおかしくない?」
『健くんは、嫌がってたけど、柏木さんが意外とノリ気で楽しみにしてるみたい』
私は、頭が真っ白になった。
2人が来るなんて…
なんだか嫌だ。
『あ、晴人くんには私の方から連絡しといたから心配しないでね』
「ちょ、なんで夏美が晴人くんの連絡先知ってんのよ…」
『もうーやだな。変なヤキモチやめてよね。あたしも晴人くんとは同級生だし、連絡先一緒に交換したじゃん!』
「あ、そうだったっけ?てか、なんで勝手に誘うの?なんかヤダ」
『なんでよー。いいじゃん!あ、もう忙しくなるから、切るね!じゃあ、また明日!ばいばーい』
「ちょ、ちょっと夏美ー!」
夏美からの電話は慌ただしく切れた。
私は、深いため息をついた。