10年後も…〜song for you〜
面と向かって、さよならなんて言えない…
こんなずるい俺を許してくれるか?
風が横を通り過ぎ、すーっと隣に真琴が座ってる感覚を感じた。
三日月を演奏した後、無意識に指がスタンドバイミーを奏で始めた。
そういえば、あの日も…
真琴の親父さんが亡くなった日も、
桜の木と三日月が俺たちを見守ってくれていたなぁ…
俺は、アイツの隣でこのスタンドバイミーを初めて弾いたっけ?
あの日から、俺たちにとっての特別な曲になった。
親父さんが好きだったこの曲を、真琴に聴かせてやりたくて、あいつに内緒で練習したんだっけ…?
そんなことを考えていると、また泣きそうになっていく。