10年後も…〜song for you〜
すると今度は何かに落ち込んで、茫然とベンチに座っている俺の姿が見えた。
そこに、真琴が現れて俺の隣に座った。
「祐樹くんと喧嘩したんだってね」
「何で知ってんだよ?」
「夏美から聞いたの。お店で口喧嘩してたって。ったく、2人ってホント似たもの同士だよね?」
「……」
「大切な親友でしょ?失いたくないなら、無駄なプライドなんか捨てて、自分から謝りなさいよ」
真琴は、こうやってよく祐樹と喧嘩した時、仲裁役になってくれたっけ?
俺は真琴にたくさん支えられてきたんだな…
俺はベンチに腰掛けた。
そして、持ち歩いていた真琴の日記をバックから取り出した。
たくさんの良い想い出も苦い想い出もあるこの公園で、
真琴の日記を読むことにした。
たくさんの想い出が決意の後押しをしてくれた。
そして、
震える指で、ノートをめくった。