過去の夢と今の約束


何も話さない私に不振を抱いたのか近付いてくる。

三歩くらい歩いたときなにかに気がついたのか、小さく呟き「ほら」と手を差し出してきた結羽ちゃん。


「なに?」

「手、繋いで帰ろう」

その瞬間にぐっと手を引かれ歩き出す。






言葉もなく歩いていると結羽ちゃんが「いなくなったか」とこぼした。

「それにしても、お前をストーカーするやつなんているんだな」

そう嫌みを付け足して。



< 15 / 19 >

この作品をシェア

pagetop