桃色の初恋〈上〉


そりゃ、校内有名な愁と私が恋するなんてあ
りえない


「五十嵐、ちょっと来い!」

大勢の女子の視線が私に集まった。絶対、
皆私の事睨んでる。

勘違いしてるよ皆・・・


『愁、昨日は___』

「行くぞ!!」


また強引にどこかへ連れていかれた。


『どこに!?』

「顧問のところ。先輩には俺が説明しとく
 から心配すんな。」


そっか。私たち怒られに学校に来たんだった。


職員室の前。

私達は息を飲み込んだ。


「行くぞ。」

『うん。』

「失礼します!!」
『失礼します!!』





< 44 / 216 >

この作品をシェア

pagetop