俺は先輩に夢チュー
「………センパイ?」
困らせてしまう事は分かっていた。
でも、これ以上は待てない。
センパイが男に囲まれているのを見て、堪らなくなった。
焦りと不安と独占欲で、どうにかなってしまいそうだった。
誰にも触らせない。
誰にもあげない。
俺だけのモノにしたいと、強く思ってしまった。
後戻りなんて、センパイの気持ちを待つなんて、もうできない。
「最近、変なの………」
「………何が、ですか?」
センパイが、俺に何かを伝えようとしている。
フラれてしまうのかもしれない。
でも、この人なら俺を受け入れてくれると、変な自信が俺にはあった。
伏せられていた眼がゆっくりを俺を捉える。
まだ少し顔は赤いが、その目には、何かの決意がこもっていた。
――――観覧車が一周するまで、あと5分。観覧車は、頂上に達そうとしていた。