いじわるうさぎ【短編】
「…僕が、優しい?」
今度は、いじわるうさぎが目をまん丸にする番です。
「ほら。だってこうして、お花くれたし。私には、君がいじわるうさぎには見えないよ」
そう言われて、いじわるうさぎは嬉しいはずなのですが…。
「違うよ。僕は、いじわるうさぎだよ」
あんまり、よく分かりませんでした。
いじわるうさぎには、どこからどこまでが優しくて、どこからどこまでがいじわるなのか…。
まだ分からなかったのです。