カノン




君に近付きながら話して…

そう言い終わった時、君の目から大粒の涙が零れ落ちた。


思わず君を抱き締めると、

腕の中から くぐもった嗚咽が、聴こえた。




……このまま一生、離したくない…。




心から そう思ったけど、

それを言う事は…出来なかった。




でも せめて、

1秒でも長く、君と こうして居たくて、

君を、抱き締め続けた。





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