花に、嵐
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朔ちゃんとの約束の30分前まで付き合ってくれた葉ちゃんとは、マンションの最寄りの駅で別れた。

駅から歩いて5分とかからないマンションでは、朔ちゃんが話を通しておいてくれたからか、コンシェルジュがすぐにエントランスホールの一画に置いてあるソファーに案内してくれた。


何度か来たこともあったからか、顔も覚えていてくれたらしい。

来たというか、勝手に押しかけてるって言ったほうがいいくらいなんだけど。
それにいつもこのエントランスまでなんだよね……。

朔ちゃんのことだから部屋が散らかっているから私を部屋に入れられないとか、そんな可愛らしい理由はないし。

ていうか、絶対綺麗にしてると思う。

朔ちゃんがまだ実家にいた頃も、勝手に何度か部屋を突撃したけど、いつもキチンとしてたし。







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