恋の駆け引き

苦痛な時間の始まり

 初めて会うのは、水曜日の昼間、ドライブに行くことになった。



 何処に行くかは、考えるのがめんどくさかったので、相手に決めてもらい、待ち合わせ場所を決めた。




 会う日の二日前の月曜日の夜に


  「水曜日にドライブ行く前に、明日、夜に少し会いませんか?」


            とメールが遠藤さんから入った。
 私は、夜から出かけるのがめんどくさかったし、わざわざ前日に、時間を作る必要があるのか疑問だったので


  「明日は出かける予定が入っていて。」


            と送り返した。



 すぐに遠藤さんからメールが返ってきた。



  「明日の予定は何時からなの?俺は、仕事終わってからだから、六時頃なら会えるんだけど。」


            と、どうしても明日会いたいという必死の気持ちが、伝わってきたが、私は本当にめんどくさかったので


  「五時までには新宿に行かなくてはならなくて、それから友達とご飯食べるので、明日は無理そうです。


   昼間なら暇なんですが・・・


   もし、時間変更できたら、明日メールします。」


            と書いた。


 昼間は、遠藤さんは仕事なので、会うことは無理だとわかっていたから、昼間は暇と書いた。どうしても会いたければ昼間に、休暇をとればいいとも思った。



 会う気はなかったが、俺のために、予定を変更をしようと努力してくれると、思わせるようにも書いた。



 明日は、特に予定もなく、家でだらだらしようと考えていたので、私は、本当は誰にも連絡しなくてよかった。



 そして、明日会うことを諦めた遠藤さんは


  「それでは、水曜日」


            とメールを送ってきてその日は、それ以上の連絡はなかった。



 私は、一応、希望の待ち合わせ場所だけ、メールしておいた。
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