どうしようもない幼なじみに…


 桃花side

 大和と話してよかった。

 家に帰る途中、私はそう思った。

 大和となら、本音で話せるから。だからいろんなことを打ち明けられる。

 私は背伸びした。

「…――廃部まで一か月もないのかぁ…。最後まで気合入れてこっと!」

 私は頬をペシッと叩いた。

「私にできることを最後までやらなきゃね!」

 本当は、大和とコートで一対一(ワン オン ワン)をしたかった。

 でも、今はできそうもなくて。

 泣いた後って本気出しにくいし。

 もう大和と競い合えないってことがわかってると、対戦しづらいところもあるから。

 …私は大和のことを考えた。

 そういえば、高校生活始まって部活の仮入部期間はおもしろかったなぁ。

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