どうしようもない幼なじみに…

襲うぞ?―大和side




 夏休み前になると、桃花も男バスマネージャーらしくなってきた。というか、本人も慣れてきたみたいだった。

「大和、私、マネージャーになってよかった」

 夏休み三日前の帰り道、桃花が不意に言った。

「そうか。俺もよかったぜ、桃花がマネージャーで。お前は柔軟な思考持ってるから、オマエがマネージャーだともしかしたらウィンターカップとか優勝できちゃうかもな」

 俺たちは、インターハイの予選を突破した。あとは変な問題さえ起こさなきゃいけるとこまでいけそうだ。

「そりゃないでしょ」

 桃花がきっぱりと言う。

「まず、大和は喧嘩とかしないようにね。それはもちろん、凌太や主将も同じだけど」

 俺は頭を掻いた。

「悪かったな、インターハイの時はブチ切れたりs…「まぁ、ウィンターカップの前に夏休みといえば、やっぱり合宿よねぇ!」

 俺の謝罪は、桃花の異様な張り切りに遮られた。

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