私だけの王子様
「千夏ちゃん・・・キスをしても良いですか?」


私は抱きしめられてるまま「うん。」と返事を返した。
そうすると抱きしめられていた体が、ゆっくりと離され悠斗の唇がそっと近付いて来た。

私は目を閉じて悠斗のキスを待った。
そうして重なった唇。
優しくて優しくて本当に悠斗らしいキス。

涙は出なかった。
だって私の愛は溢れる事なく悠斗に伝わったから。


「悠斗、大好きだから。」


顔が赤くなっていても関係ない。
顔が、どんなに熱く火照る様になっていても関係ない。
今は、言いたかったんだ。
この抑え切れない、愛の気持ちを。


「千夏ちゃん、僕も大好きですよ?」


そう言って再び重なったキスは、さっきのキスとは違って長くて甘くとろける様なキスだった。
学校で一番カッコよくて、おまけにお金持ちで性格良し。
そんな王子様的な存在の人が今は私の目の前にいて顔を真っ赤にさせている。

どんなに皆から“王子様”だと騒がれていようが、どんなに女子からモテていようが関係ない。

だって悠斗は私だけの王子様なんだから。


end
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