野獣に魅せられて・・・
「今の彼女と別れて、

玲奈と一緒にいたい」


・・・

私の背中に聞こえてきた潤也の声。

・・・


「そんなの無理に決まってるでしょ?」

私は潤也に背を向けたまま、

そう言い放った。

・・・


潤也はそれ以上、

何も言わず、

玄関を出ていった。

・・・

・・・

無意識に、

キスされた唇に触れていた。

・・・

こんなに苦しいのに、

・・・

そのキスが嬉しいだなんて、

なんて矛盾・・・

・・・

私は、潤也、

アンタなんか好きじゃない・・・よ。

そう心に言い聞かせていた。
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