野獣に魅せられて・・・
・・・?!

・・・

通りすがりに、

私の耳元で、正樹が囁いた。


『今夜も行くから』


・・・

顔が一気に熱くなる。

・・・

マスクで顔が隠れててよかった。

だって、

周りには沢山のスタッフが働いている。

私と正樹の関係を知る者は、

きっとこの中にはいない。

・・・

あの人を除いては。

・・・

振り返った私は、

その人と目が合う。

・・・

マスクをしてるのに、

その人の顔が、今どんな顔をしてるのか、

手に取るようにわかってしまう。

・・・

朝と同じ、

あの切ない顔。
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