野獣に魅せられて・・・
・・・

私はその場に、

力なく座り込んだ。

・・・

正樹は私をどうしたいの?

自分のおもちゃにでもしたいの?

・・・

あの日を境に変わってしまった正樹。

私が悪いのは十分わかってる。

心の底から愛してくれていた正樹の、

気持ちを踏みにじった行為。

正樹がどれだけ傷つき、悲しんだか…

私が思ってる以上なのかもしれない。

・・・

でも、私を監禁に近い状態にし、

仕事以外は、すべて家。

外出をするときは、正樹が一緒の時だけ。

一体どんな考えで、

そんな事をするのか・・・

・・・

そんな気持ちを、

聞かされることになる・・・

…正樹、

ゴメンね、ごめんなさい・・・

謝罪の言葉だけが、

何度も何度も、浮かんでは消えて行った。
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