野獣に魅せられて・・・
同僚が持ち場に戻ると、

そこには、私と正樹の二人きり。

・・・

この空間を少し窮屈に思った私は、

急いで持ち場に帰ろうとした。

・・・が。

やはり、正樹はそうさせてくれなかった。

私を引き寄せ、

抱きしめた耳元で、

優しく囁く。



「その指輪を、

肌身離さず、そうやって付けてくれて、

嬉しいよ」



「・・・これは・・ん・・・」

私の言い訳を無視するように、

正樹の唇が私の唇を、

奪う。

・・・

舌を絡められ、

言葉など、一言も発することはできない。

そのキスに理性を奪われそうになると、

正樹は唇を離す。
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