神龍と風の舞姫
「海斗様から文が!!」

言葉とともに差し出された一枚の封書

というか紙切れ

「海斗から?」

まさか、と全員で顔を見合わせる

「先ほど北の方から飛来した鳥がこれを」

鳥に文を託すところますます海斗らしい

そっと受け取った紙を開くと

「巨人族の守っていた森を頼む」

海斗の字でそう書かれていた

「…それだけ?」

思わずつぶやいたのは雪斗だ

全員の気持ちを代弁しているつぶやきに、信次がため息をつく

近状報告でもなく、いつ戻るという知らせでもなく、ただその一文であるところがなんとも海斗らしい

再び、はあ、という盛大なため息の後、信次が

「ルノア、ユザ、早急に北にむかえ。森の守る結界を」

ふらふらと手を振りながら少々面倒くさそうに二人に命じる

「一応、生きてはいる、か」

部屋に残った信次、雪斗、小百合、ヤブキは全員でそっと苦笑するしかなかった
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