神龍と風の舞姫
「魔族っていろんな人がいて、怖いな、って思う人もいるけど、お兄さんそうじゃなかったしさ。力が強いから怖いってわけじゃないじゃない」

そう断言するしるふの言葉に海斗はふとひとみを伏せる

「………海斗」

「え?」

ぼそっと名をつぶやいた海斗にしるふが首をかしげる

「言っておくが、高くつくぞ。俺を雇うのは」

ぱちぱちと数回瞳を瞬かせて、状況を理解したらしく

「うん!!」

と嬉しそうにしるふは頷いた


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