空から舞い降りた天使
外に出てから、山下先生は黙ったまま、早足に歩いていく。



アタシは、頭が真っ白になり、その場から動けない。


山下先生が、振り向き、アタシの手を握りしめ歩きだす。



「山下先生、こ、こまります。どこに行くんですか?手を離してください。」



「桜がそんなにいいですか?」



「何をいいだす…」



手を引かれ、強い力で抱きしめられた。



「なに…するん…」



「山下先生、離してください…苦しい…」



抱きしめた手がほどかれ、顔が近づいてくる。



山下先生の唇が…



「山下先生、やめてください。帰ります。」



山下先生の身体をすりぬけ、急ぎ足でその場から逃れた。




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