空から舞い降りた天使
どうやって、ここまで歩いてきたか、わからないぐらい動揺していた。



家につくまであと、200メートルぐらい。


切れかけの電灯がチカチカしているその下に。


無造作な髪をグシャと片手で触り、白っぽいシャツにルーズなジーンズ、長い足をこうさし、ダークブラウンがかった瞳がアタシを優しく見つめていた。



隼人…



隼人は小さく首を傾げながら



「亜子ちゃ〜ん、もう〜おそ〜」



亜子は隼人の横を知らん顔して、通りすぎる。



「何おこってるん…?ねぇ、亜子ちゃん〜」



亜子が少しお酒のはいった、赤い頬をぷくっとふくらませ



「亜子ちゃん、亜子ちゃんって、アタシはあなたの先生なの!!」



隼人が亜子を追いかけ、亜子の腕を掴み、振り向かせ


「亜子ちゃん〜怒った顔もかわいい〜」



「隼人はいつもそうやって、アタシを…」





隼人
本当はあなたに
聞きたいことがあるの。



早崎さんのこと…



口に出して言えたら…





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