空から舞い降りた天使
「あかねっ、ごめんね、待ったぁ?」



あかねにとって、今は、山下の全てが敏感で。


あかね、あかねって呼び捨てでいったよね。



「ちょっと、用事で遅くなったよ〜」



山下は、にこっと笑って、両手を後ろに隠し。



「先生、今、なんか隠したよねぇ〜」



「えへへっ…」



今日の先生、笑ってて〜
いつもと違うよね。



「あかねっ〜あかねっ」



あかねって…




ドキドキ
してる。






「あかね、忘れた!?」



あかねは首をすこし傾げながら。



「ん?なにっ?」




「じゃぁ〜ん、今日はあかねの誕生日だろっ、はい。」



そういって山下はケーキをあかねに両手で渡す。




「あっっ…」



「あっって、本当に忘れてたんだぁ〜高校生にしちゃ、めずらしくないかぁ?」


「そ、そうやね。
でも、じゃぁ〜んって古っ」



初めて、二人で声をだして、笑ったような気がした。



「先生、ありがとう。まさか、もらえるなんて…」




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