空から舞い降りた天使
静まりかえった、誰もいない、二人だけの音楽室。



今日こそは彼にちゃんと言わなきゃあ。



「あのね…」



「おれの話が先。ちょっと聞いてくれへん?もしかして、先生にヒトメボレ、冗談だと思ってへん?」


「思ってる…」


「でもな、先生に逢ったとたん、この人やと思ってしまってん。」


「……」


「おれは生徒やし、子供やし、先生には追い付けへんけど、先生の事、好きやねん。」




ううん、あなたは充分大人で、クラスでも一番目立っていて、格好よくて、笑顔が可愛くて…



「先生…」



彼はアタシの腕を強くひっぱり、自分の胸に引き寄せた。



「あっ……いやっ…」



アタシは彼の胸の中で、
下をむいて、おとなしくするのが精一杯だった。



彼の唇が

彼の優しいキスが

アタシの唇に

落ちていく。




アタシは止めることができず
彼の強引なキスに
心が震えていた。




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