竜王様のお約束
しばらく厳しい視線を交わし合っていた兄弟だったのだが、珍しく折れたのは兄であった。


フゥと息を吐き出して、軽く目を瞑る。


「そなたが我に、このような行動をぶつけるとは。
やはり、そなたに竜王を託して、正解であったな。」


ハクリュウのその言葉には、隠しようのない嬉しさが、含まれていた。


「コハクを失って、永い時を経た。
コウリュウも、冷静でいられるであろう。
よいか?これは最早、過ぎた事ぞ。
心穏やかに聞け。」


コウリュウはしっかりと頷き、ハクリュウの腕から手を放した。


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