暗闇の部屋~カメラの前で~【TABOO】
デジカメとは違う重さに身構えてしまう。

「身構えなくていいよ。自然体の君を撮りたいんだからさ」
「は、はい」

そう言われて、堅くなるのは人間の本質みたいで……。余計に顔は引きつっていた。

「まだ、堅いね。どうやったらリラックス出来るのかな?」
「すみません……」
「ねぇ、歩ちゃんは彼氏いるの?いるなら彼氏の顔を思い浮かべみてよ」
「彼氏の……」

そう顔を浮かべると力の入っていた所が少しずつ抜けていく。

パシャ。
「いい感じだよ」

フラッシュの光に気づいた時には鳥川先輩は笑みを浮かべていた。
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