これがいわゆる逆ハーなのか!?

だれですか



高校1年春。

地味で何にもスペックを兼ね備えていない
言わば喪女の「神前ひろ」とは私のこと。


母は幼い頃に亡くして
借金ばかりする父と2人暮らしだった。



また昔の夢を見る。

ずっとママ、ママって泣いてる私の姿の夢。




ピピピッ



ボヤーッとしながら目覚ましを止めた。





 いつも通りのある日の事だった。




寝ぼけながらリビングに向かうと、
小さな紙切れがおいてあった。



“お父ちゃん、ちょぉっとお出かけシテクルネ☆
 借金1000万しちった☆☆
 これからこわーいおじちゃん借金取りに追われるだろうけど、
 ガンバッテネ!!アディオス☆   ”



……はぁ?



確かにお父さんの汚い字だ。
そしてこの何ともうざったい喋り方もお父さん。



「はぁああああああ!!!!???」


一気に眠気が覚めた。


借金…1000万…!!?


ただでさえ貧乏で毎日の家計のやりくりに精一杯の
この神前家に1000万だと?



頭が真っ白ですべての細胞が一気になくなった気がした。


紙の下にもう一枚ひっついていた紙が
パラッと机に落ちた。



“おじさんたち乱暴で危ないしぃ、
 これから家計も1人で大変になるだろうから
 執事的な人をおいてイクネ☆
 訳ありだから壊れてるヨォ☆☆
 これからひろはマスターだよぉ     ”



執事??


そんなのやとうお金がどこにあるの


呆然と時間を忘れて立っていたら、後ろから物音がした。

借金取り!?と思って振り返った。




「っべー、いまなんじー?」


知らない男の声。

知らない美形青少年の姿。




…誰?



「ずぁぁっ!?だっなにっ」

私が吃驚するとイケメンも吃驚しだした


「なんっえっ…!?おまっお前誰…!?」

「いや人の家忍び込んどいて誰は無いでしょ、君は誰!?」


イケメンも私も冷や汗だらだら


「あっわかった泥棒!?」

「いやっちが」

「キャーッもしかして私の心を奪いに来たのね」

「もしかしてマスターって…お前?」


話は完全に無視されたけど、

マスターって何?


“これからひろはマスターだよぉ”


あ…

これのこと?



「た…ぶん…」




「う」






「うそぉおおおおおおおおおお!!?」



イケメンは発狂しだした。

私こそ訳わかんないんだよ!!?



「だっておっさんだったじゃんかぁああ」


ごめんねおっさんじゃなくて





「うるっさいなー近衛ー」

「ご近所さまに迷惑だろう」


にょきにょきっとイケメンズきのこが部屋から出てきた。


うっひょいイケメンパラダイスここにあり




そこのイケメン達も私を見て、
顔を青くした。



「え…もしかして…新しいマスター…?」

「そうだってよ…」



「うそぉおおおおお!!?おっさんじゃないじゃぁあああん」



今初めておっさんになりたいと思った
JK1春。

こんなにおっさんじゃなくて絶望されたのは初めて。
何かしらこの感情。



< 2 / 28 >

この作品をシェア

pagetop