ねえ、『好き』だよ?
―CHU...

「これが根拠だよ、奏。」
「ははっ。じゃ、帰るね。」
「待てッ!」
手を掴まれた。
「何!?用はこれだけだよ?」
「俺は、これだけじゃない。」
ケータイを取り出した、幸。
「何するの?」
「玲那に電話かけんの。」
「へ?」
「聞いてろ!別れ告げてやっから♪」
「う、うん。」

「もっしィ?玲?」
『そうだァーよ♪こっちゃん、何ィ????」
「非常に言いづらい・・・・・・?」
あたしは、『幸に変わって!』という合図を出した。
「玲!変わるね!!」
『え?だ、れと?』

「玲那。」
『あッ☆この声はァ~・・・。』
「誰でしょォ?」
『奏やろ?ほんま驚かせんなァ!なんちってェ・・・。』
「ふざけないでくんない?」
『ふざけていいじゃァ~ん?』
「別れて。」
『は?誰と???』
「幸と。」
『なんでよ?さァてェはッ!告白に失敗して、玲那のせいだァ!な~んて思ってるわけ?玲那はね、自分で頑張って!告白したの、わかった?』
「うっざ・・・・・・。」
『うざいのは、お・ま・え☆』
「あたしのが、最初に告白したんですけどォー?」
『ッ・・・・・・・。』
「知ってるんでしょ?」
『知らないよ。』
「知ってるでしょ!」
『知ィらァなァい!』
「知ってるだろ?」

「こ、幸!ちょ・・・」
「奏、黙ってろ。」

『こっちゃァ~ん?こっちゃんまで、奏色に染まってるの・・・?・・・ウケる。』
「全然ウケねェよ。」
『・・・わ、別れたくないよォ~~~~~~!』
なぜか玲那が泣き出した。泣きたいのは、こっちだっつゥの!!
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