【完】*お引越しラバー*




それは突然訪れた。


「えっ…、回覧板!?」


そんなものあるの!?
前のアパートではなかったのに!


持ってきたのは、松橋とは反対側のお隣さんのひとだった。



「松橋さんに回してくださいねー。出来るだけ手渡しの方が良いのでお願いしますね!
松橋さんって、夜より夕方の方がよく家にいるみたいですからー」




そういって反対側のお隣さんは去っていった。
手元に残ったのは、回覧板…



ってゆうか、多分あたしが引っ越してくるまで、あのひとが回覧板を回してくれてたんだよね!?

あたしのことは空気扱いして良いから、あなたが松橋に回しに行ってください!!!!




そう言いたかった……
でも言えなかった……。

あたしが弱かったから……。


ってそんなんじゃないよ!
決まりだもん!!



あぁもうー!!
近所付き合いって大変!


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