†captivity†(休載)


……って、照れている場合じゃない!

あたしはすぐに、奏多くんが隠れたドアへと向かった。



ドアにべっとりくっ付いていた奏多くんを引っ剥がし、向き合った。



「おはよう奏多くん、どうしたの?」

「和歌……最近来なくなったから」

「……あぁそれは忙しいしさ、しかたないよ」


奏多くんが言う通り、あたしは最近緒方先輩たちの教室には行っていない。

それは緒方先輩と少し気まずいことと、灯くんの告白もあったから、頭を整理するのに時間がかかりそうで、なんとなくあそこは避けたくて行っていない。

つまりは……うん、逃げているのだ。


ここで奏多くんの態度から聞いてきそうな選択肢を考えてみようじゃないか。

①灯くんと何かあったのか。
②緒方先輩と何かあったのか。
③もう遊び来てくれないの…?

出来ることなら3を選びたいけれど(可愛いから)、多分違う。

おそらく……まとめて三人なにあったの?って状態なんだろう。

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