†captivity†(休載)


「された、ね。その反応は」



口ごもって顔に熱が集まるのを抑えられない。



「どんな状況なの?受け入れたの?」

「どんなって……保留、なのかな……」

「そっか。でも保留にした割にはその顔どうしたの?」

「……で、でーと、するって……」


もっとすごいことしてるのに、恥ずかしいとか。

デートって、何着て行けばいいのかな?

メイクとか調べた方がいい?

髪型どうしよう?

何が必要なんだろう?

バッグって今あるやつ……いや、買いに行こうかな。


どうしよう、奏多くんの時は何も考えずにテキトーに決めてたのに、なんでか決められないし、次々と考え事が止まらない。

いつデートするかもわからないのに。

どうせ緒方先輩の気まぐれなんだろうけど……。



「和歌」

「ぅえ!?は、はい!」

「あの人が和歌の好きな人だったんだね」



そう言った知歌の表情は穏やかで安心できた……けれど!



「す、す、す……!?」

「わかるよ、緒方って人だっけ?和歌分かりやすいから気持ちダダ漏れだよ?」
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