†captivity†(休載)


「今土日の延長で集中して記憶してるから、君も出入り禁止だよ」

「たぶん、しばらく、こない、かな」


奏多くんに、しばらく来ないと言われた瞬間、寂しさを感じてしまった。



そう、なのか。

やっとの思いで告白の答えを決意したと思ったらこれか。


少し、後悔してしまった。

せっかく知歌に背中を押してもらったというのに。



「15日」

「……え?」



突然奏多くんが言った日付に、一瞬遅れて応えた。

え、なに?

15日?



「あぁ、15日か」



それに続いて東先輩が察したように反応する。

え、だからなんなの!?

15日がどうしたの!?



「15日って?」

「バカ女、15日は予定入れるなよ」

「……え?はい?今月の?」

「あぁ」


あまりに戸惑い過ぎてバカ女というところをスルーしてしまったけれど、15日に何かがあるらしい。

予定を空けておくのはまぁ難しくはないけれど……。



「15日に何かあるんですか?」



それは知っておきたい。
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