年下男子にご注意を。
「日向…お前、何ブツブツ言ってんだ?」
「えっ、誰?」
突然後ろから声がしたと思ったら、一之瀬くんが、扉の前に立っていた。
「なんだ…一之瀬くんか…」
上城くんじゃなかったことに、少しわたしは安心した。
「一之瀬くん、授業は?」
「さっき一限目が終わったところ。ていうか、お前寝てたんじゃないの?」
今のわたしは、ベッドで正座をしている状態だった。
うわー…
「そ、それがなかなか眠れなくって…」
あははと笑い、何とか誤魔化そうとする。
その様子を、一之瀬くんは怪しげにじっと見ていた。