背中のアザと束縛の愛情
教室に戻ると、真人が手をあわせて、ごめんね…と謝っていた。


璃音は、無表情のまま自分の席に座ると、首の絆創膏がなるべく見えないように、髪と左手で隠すように、ひじを付いていた。


「ね~璃音聞いて~」


良輔のところから戻ってきた美乃里が、話しがある様子で璃音の傍に駆け寄る…


「ね~璃音?どうしたの…何か泣き顔?純也と何かあったの~」


「大丈夫…何でもないよ~」


「そう…?今度の休みの日ね…」


始業のチャイムがなったので、話しは途中になってしまった。


美乃里の話しなんて、どうでも良かった。


さっき起こった出来事に頭は混乱していて、胸の痛みが打撲のように痛くて…


純也が怖い…


明日純也の家に行きたくない…二人になるのが怖い…
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