性格ブス女と鈍感男(仮)




はっきり言ってあたしは可愛い。
芸能人並みに。


それは幼い頃から嫌という程言われ続けたことで、自覚せざるを得なかった紛れもない事実だ。

この顔のおかげであたしは何をするにも注目の的でありいろんな意味ですごく目立つ。


この高校での1年ちょっとだけでもさまざまな武勇伝を生み出してきた。



まず入学式では式典そっちのけでみんなあたしに釘付け、噂を聞きつけた他校の男子が連日校門に待ち伏せた。

道を歩くだけで誰もが振り返り、街へ遊びに行くとスカウトマンから声がかかる。

バレンタインには大量の逆チョコをもらい、告白された人は数知れず。






そんなあたしを校内で知らないヤツがいるなんて驚かない方がおかしい。


こいつ…本当は1人も友達いないとか?



いろんな憶測をたてつつ、委員会が始まるまであたしは地味女となんだかんだ話していた。



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