after rain 〜虹を待ちつづけて〜
「ココア持ってきたよ~。」


「おう、サンキュ。」


テーブルにお盆ごと置いた。


まだ沸かしたてだったのか、マグカップからは湯気がたっていた。


「私さ、ココア好きなんだよね。」


「うん、知ってる知ってる。」


「この甘さがいいんだよ~。」


私は少しココアについて語ってしまった。


そのあとは侑が笑った。


「葵ってこういうことにうるさいよな。」


「グルメなんだよ。」


「ま、そういうことにしとくか。」
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