黄金時間が過ぎるまで〜もう一つの番外編

「ああ、ごめんね。ほら、やっちゃん説明」

長沢が八崎をつついた…

「ヴーーー」

何やら唸りながら、八崎はマウスを操作して、ある図を画面に出すと、画面を二人に向けて説明を始めた。

「…これが、うちの生徒会の関係図だな。会長、副会長が頭にいて…その下は執行部になる。執行部は各クラスから、二名ずつ選出されるだろ？そこん中から、会計と書記と議長を決める訳だな」

「会長は任命制、副会長は新生徒会長が任命するのは、知ってるよね？」

長沢が八崎の後をついで説明する。

「…でもどうして、書記とかは任命制じゃないのかなぁ…」

鳴海に問うように、里美が呟いた。
さぁ、と鳴海は首を傾げる…

「うん、そうだね。そう言われると…」

長沢も首を傾げると、八崎を見た。

「…あれだろ、そいつらは実務に関わるからな、言ってみれば政治家と官僚の関係！」

ブスッとしながら、八崎は答えた。