requiem
「隼人…そろそろ止めろよ…。」
隼人に離れて一人床にだるそうに足を投げ出しながら座ってた龍也がぼそっとつぶやくように言った。「っせぇなぁ。」
隼人は親友の言葉を舌打ちで返した。
黒沢龍也…俺の昔からのダチ。いわゆる俺の相棒。こいつだけはこんな俺のことを見捨てなかった。荒れた空き教室…。
ここは先生でさえ近づかない。俺のテリトリー…ここしかない俺の居場所。
餌食にされるのが怖いのか雑魚たちが俺に媚びて従う。そんな奴らを集めて俺はここで暇をつぶした。毎日…。そんな俺を見ても龍也はただ黙っていた。

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