隣のぼーいふれんどサマ。



「何?」


「・・・大好き。明日からもよろしくね。」


雅の得意な、嫌味のない満面の笑みが向けられる。


・・・


「あたしも雅のこと、嫌いじゃないよ。まぁ、俊哉には絶対負けるけど。」


あたしも満面の笑みで返す。


ちょうどその頃、空が明るくなり始めた。


雨が上がりだしたのだ。


雅があたしの手を離し、傘と閉じて家路をたどり始めた。


ふと空を見上げると、空に大きな七色の橋がかかっている。


あたしの大好きな虹。


「・・・あたし、頑張るね。」


あたしは笑顔のままで、虹に向かって呟いた。

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