初恋シグナル~再会は恋の合図~


スコアボードが示す0-2の数字が、信じられない現実が本物だと痛いほどに表している。



「開始15分で、2点…!?」



先制は、あっという間としか言いようがなかった。


なにせ藤桜に対する対策なんて練習していないのだ。


戦法すらも付け焼刃。


だけど、それでも。


うちは守り重視のチーム。


いくら藤桜相手だって、そう簡単に点数は入れられないと、どこかでそう思っていた。



なのに。



試合開始早々、いきなり相手チームの10番、キャプテンにドリブルで突破され。


綺麗なパスは相手チームのFWに渡って、見事なシュートを決められてしまった。


ベンチにいる私たちだけでなく、ピッチにいる選手すらも、自分たちのゴールにボールが力強く突き刺さるのを、ただただ、信じられない思いで見守るしかなかった。


そして次は華麗なパスをつないでゴール。


私たちのチームじゃ100回挑戦したところであんなに綺麗なパスサッカーはできないんじゃないかとさえ、思った。

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